寂しいうさぎのひとりごと

○○のひとりごとシリーズ更新中

自転車のひとりごと

 

皆さんは子どもの頃自分が乗っていた自転車のことを覚えていますか?

 

体が大きくなると大きい自転車を買ってもらい今まで乗っていたものは乗られなくなる、今日はそんな私のお話です。

 

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私がこの家に来たのはつばさくんが小学生2年生の時のクリスマスでした。

いとこのお兄ちゃんが乗っていたボロボロの自転車を使っていたつばさくんは12月になるとずっと、サンタさんに

 

「新しい自転車が欲しい」

 

とお手紙を書いてお願いしていたそうです。

 

そして待ちに待ったクリスマス当日。

 

玄関の私を見つけたつばさくんは嬉しさのあまり階段で足を滑らせ腕を骨折してしまいました。怪我のため私に乗ることが出来なかったつばさくんは、学校から帰ってくると毎日のように私の前に座って私の絵を描いてくれていました。

 

2週間後怪我も治り私に乗れるようになると毎日のように町内を私に乗ってうろうろするのが日課となり、私もそれがとても楽しみでした。

 

友達と遊ぶ時はもちろん、飼い犬の散歩など外に出る時は常に私と一緒だったと思います。

 

そんなつばさくんも小学6年生になると中学校の登校のために新しい自転車を買ってもらいました。私とは違い色もシンプルでタイヤも大きい大人の自転車です。

 

つばさくんは一人っ子のため他に私のことを必要とする人はおらず、かれこれ5年以上自転車置き場の住みに置きっぱなしです。もうつばさくんが私に乗ることはないんだと思うととても寂しい気持ちになりますがそれ以上に成長してくれたことを嬉しく思います。

 

最近は毎日帰ってくるとつばさくんが現在乗っている自転車がつばさくんとどこに行ったのか、何があったのかなんかを話してくれます。今はそれが毎日の楽しみです。

 

そう言えば今度つばさくんに歳の離れた弟か妹が生まれるらしいです。私に出番があるかどうかは分かりませんが、こんな私でも子どもの成長の役に立てるなら幸せです。